電気工事の中でも特に依頼が多いのがコンセントの増設工事です。
コンセントの増設はただ差込口を増やせばいいのではなく、電気の使用量をしっかりと確認したうえで、最適な配線をする必要があり、時にはお客さまの当初のご依頼とは違う提案をすることも大切です。
このページでは、コンセント増設の電気工事の方法について解説します。
コンセントの増設方法
電気工事でコンセントを増設する方法には大きく3つの方法があります。
使用する電気製品や条件により電気工事の方法は異なりますので、最適な方法を選択します。
差込口の増設
コンセントの増設工事では最も簡単な電気工事で、既存のコンセントを取り外し、新しいコンセントに取り換えることで差込口を増やすことができます。
大がかりな工事ではないため、電気工事費用も比較的安く済む傾向があります。
注意点としてはコンセントの口が増えるだけのため、コンセントの場所は変わらず、使用できる電気量も変わりません。
消費電力が大きい電気機器を取り付ける予定がある場合は、専用回路を新設する電気工事が必要となりますので、お客さまにコンセント増設の目的をお聞きし、必要な場合は専用回路の電気工事の提案を行う必要があります。
既存配線を分岐して新たな場所にコンセントを増設する
既存の配線から分岐させてコンセントを増設させると、新しい場所にコンセントを設置することができます。
注意点は1つの回路に繋げられるコンセントは4~5つまでです。
使用可能な電気量も変わりませんので、必要な場合は専用配線の電気工事が必要です。
専用配線を引く
分電盤から専用配線を接続する電気工事です。
エアコンなどの消費電力を要する電気機器は専用配線が必要となりますので、専用のコンセントがない場合はエアコンの設置工事の前に電気工事が必要です。
専用配線は分電盤に空きがあればすぐに設置可能ですが、分電盤に空きがない場合は分電盤の交換が必要となります。
電気工事士はコンセント増設工事の際、お客さまのニーズをよく聞いて提案する
コンセントの増設方法について解説しました。
コンセント増設はただコンセントを増やせばいいのではなく、お客さまの希望や現状のお悩みをよくヒアリングし、電気機器の使用方法に合った電気工事を提案する必要があります。
コンセントの差込口を増やすだけでは対応できない場合も多いため、しっかりと打ち合わせをし、電気工事士が最適な工事を提案することが大切です。