悟光電気

電気工事の作業で感電事故を防ぐための5つの安全対策

電気工事では、電気の専門家である電気工事士が取り扱っていても感電事故は起こってしまうことがあります。

感電による労働災害を防止するためには十分な安全対策が必要です。

 

この記事では電気工事で感電事故を防ぐための安全対策について解説します。

 

感電事故が起こる主な原因

感電事故のほとんどは電圧がかかっている電線や電気設備などに触れてしまい、電流が人体を通過して大地に流れるという例です。

電気工事の作業員の手などが汗や水で濡れていると電気抵抗が小さくなり、感電の危険性が高まります。

 

感電による労働災害の特徴は、作業中に多く発生する、重篤化しやすい、低圧による感電死亡災害は夏季に多く発生していることが挙げられます。

このため、夏季は「電気使用安全月間」と定められていますが、年間を通して感電に起因する労働災害を防止するうえでも十分な安全対策が必要です。

 

感電事故を防ぐための安全対策

1.充電部を露出させない

充電部には安全覆いを取り付け、分電盤は施錠します。

故障など不具合がある場合は速やかに修繕工事を行います。

 

2.漏電遮断機を取り付ける

労働安全衛生規則では、水気がある場所や移動式の電動工具、屋外コンセントなどには漏電遮断器の設置が義務付けられています。

また、漏電遮断器を設置した箇所よりも先の電気機器や配線に、絶縁の低下や漏電が発生した場合は速やかに電流を止め、感電災害を防ぐ必要があります。

 

3.接地工事をする

接地工事とはアース工事ともいい、地面に電気機器や電子機器、配線などを基準優位点に接続する工事です。

感電事故や火災事故の防止目的では、「保安用接地」と呼ばれる工事を行います。

用途によりA種、B種、C種、D種の4つの種別に分かれ、それぞれ設置抵抗値や電線の仕様などが定められています。

 

4.二重絶縁構造の電気機器を使用する

電気機器は二重絶縁マークがついている製品を使用する必要があります。

二重絶縁マークがついていない製品は安衛則により漏電遮断器を取り付け、接地工事を行ったうえで使用します。

 

5.絶縁保護具を使用する

電気工事の作業を行う場合は、絶縁用保護具、防護具を使用する必要があります。

電気工事専用の保護帽(ヘルメット)、靴、作業着を着用して作業します。

 

電気工事は十分な安全対策のうえ作業をする

電気工事の安全対策について解説しました。

電気は目に見えず危険なため、電気工事士にしか工事を行うことはできませんが、その電気工事士でさえ、作業手順を一歩間違えれば大きな労働災害につながってしまいます。

 

電気工事の際は法令や職場のルールを遵守し、十分な安全対策をとり、作業をすることが大切です。