電気工事とは、店舗は家宅における配線工事や照明器具の取り付け、
工場や大型プラントなどの大規模な電気設備工事まで多岐に渡ります。
その電気工事に従事する電気技術者は、
電気事業法及び電気工事士法によって、電気工事士資格の取得が義務付けられています。
逆にいうと、無資格者は電気工事に携われないという事になります。
▶︎電気工事士の資格について
・第2種電気工事士
電気工事士は国家資格であり、第2種と第1種に分類されます。
第2種は比較的軽微な店舗や家宅での作業を主対象としており、
600ボルト以下の軽微な電気工作物の取り付け作業を対象としております。
第2種には資格制限はなく、誰でも受験することが出来ます。
また、高校以上の学校において電気工事法で定める課程を修了した人、
電気主任技術者資格を取得済みの人、前回の筆記試験に合格した人は筆記試験を免除されます。
その合格率は比較的易しく、大体50%ぐらいの合格率となっています。
筆記試験を合格すると技能試験に進むことが出来、両方合格して始めて資格取得となります。
技能試験の内容は資材を供給され、
指定時間内に図面に沿って組み立てるような試験となることが殆どです。
筆記試験、技能試験ともしっかりと準備をすれば合格することはさほど難しくありません。
・第1種電気工事士
第1種電気工事士は第2種よりも工事可能対象範囲が広がり、
最大500キロワット未満の電気工作物を扱うことが出来ます。
第2種の対象に入っている600ボルト以下のものであっても、
太陽光発電設備や風力発電設備などの小出力発電設備に関するものは
第1種資格取得者で無いと取り扱うことが出来ません。
本来であれば電気主任技術者資格取得者でないと出来ない設備工事の現場管理、設備管理についても、
特定の条件を満たせば担当することが出来るので、
第2種と比較するとその活躍範囲は大幅に広がると言えます。
第1種電気工事士の受験に際しては、
第2種電気工事士資格の取得と、取得後三年以上の実務経験が必要となります。
第1種も第2種と同様に筆記試験と技能試験に分かれており、
筆記試験の合格率は大体40~50%、技能試験まで進むことが出来れば60~70%まで合格率は上がります。
こちらも、第2種同様しっかりと準備して挑めばさほど難しいものではありません。
いずれの資格も1年に2回試験が開催されますが、
受験資格は1年に1回限りとなっていますので注意が必要です。
電気工事業界で職を求めようとする人であれば、電気工事士資格取得は必須事項です。
年間約半数の人が合格している、比較的優しい部類の国家資格になりますので、
是非資格取得にチャレンジされることをお勧めします。