仮設電気工事とは電力が引き込まれていない工事現場に電気設備を設置する工事です。
工事は電気工事業の1つとなりますので、電気工事士の資格が必要です。
工事現場では電気設備が必要不可欠ですので、作業を効率化するためには仮設電気工事が非常に重要な役割を担っています。
ここでは仮設電気工事の流れについて解説します。
仮設電気工事の流れ
電源の確保・設計
お客さまに仮設電気工事の依頼を頂いたら、現地調査と電力会社への電気の引き込みの申請をします。
その後、仮設電気設備の設計を行います。
実際に作業する職人の方が使いやすいように、電源やコンセントの場所、照明の位置など、細やかな配慮が必要です。
適切な設計により現場の作業効率に大きく関わりますので、配線設計は電気工事業者の経験と腕のみせどころです。
仮設機材の設置・盛替え
設計図をもとに機材の設置工事を行います。
現場の作業開始後は工事の進行の邪魔にならないように必要に応じて配線の位置や数を調整します。
大規模な工事現場では工事の進行に伴って仮設資材の増設や移設が必要です。
ケーブル、分電盤、照明なども必要に応じて増設、移設、撤去を行っていきます。
日々変化する工事現場で柔軟に対応していくことが大切です。
解体・引き上げ
工事が最終段階に入り、本設工事の電気が供給されるか、工事完了のタイミングで仮設電気の撤去・引き上げを行います。
お客様からご連絡が入り次第速やかに解体します。
撤去した仮設資材は持ち帰り後メンテナンスを行います。
きちんとメンテナンスを行うことで、急なご依頼にいつでも対応できるようにしておくことができます。
仮設電気工事で必要な資格
仮設電気工事は電気工事業の一種に含まれる電気工事です。
電気工事業とは
「一般用電気工作物又は自家用電気工作物を設置し、又は変更する工事をいう」
と定義されており、電気工事士の資格が必要になります。
仮設電気工事の求人では主に電気工事士二種の資格と簡単なCAD操作の経験を求められているケースが多くあります。
職場によって求職者に求める資格やスキルは異なりますが、最低限のスキルとして電気工事士資格の取得とCAD操作スキルは持っておきましょう。
仮設電気工事の重要性
仮設電気設備が整わなければ本格的な工事を始めることができません。
仮設電気工事は現場で働く方にとって欠かすことができない工事であり、工事の作業効率にも関わってきます。
仮設であるとはいえ、使いやすさや機能性、さらには工事の内容に応じて柔軟に変更をするなど機敏性を求められる工事です。