▶︎電気主任技術者と電気工事士の違い
電気主任技術者は、事業用電気工作物の保安監督を行うことができます。
電気工事士は電気工作物の工事を行うことが可能です。
つまり、電気工事士が工事を行った電気設備が正常に作動し続けるよう
保安監督を行うのが、電気主任技術者になります。
同じ電気関係の資格ではありますが、仕事内容は異なるのです。
電気主任技術者の資格だけでは電気工事を行うことはできませんし、
電気工事士の資格では電気工作物の保安監督業務は行えません。
電気主任技術者には第1種・第2種・第3種の三種類があり、電気工事士には第一種と第二種があります。
電気工事士と電気主任技術者の資格を両方取得している方もいますが、
業務はどちらかだけを行うことが多いでしょう。
▶︎電気主任技術者の資格を取得するには?
この項では、電気設備の自主保安を行うことのできる
電気主任技術者の資格を取得する方法をご紹介します。参考にしてください。
・電気主任技術者の資格を取得する方法
電気主任技術者になるためには、経済産業省が指定した学校で単位を取得し、
実務経験を積んで認定を受ける方法と資格試験を受けて合格する方法があります。
認定の基準は大変厳しいので、試験を受けて資格を取得する方法が一般的です。
第1種・第2種・第3種ともに受験資格は定められていません。
国籍・年齢・性別にかかわらず誰でも試験を受けることができます。
・電気主任技術者の難易度や試験科目
電気主任技術者の試験は第3種と第1種・2種で異なります。
第3種は理論・電力・機械・法規の筆記試験に合格すれば、試験合格です。
第1種・2種は筆記試験である一次試験に加えて「電力・管理」と「機械・制御」2科目の二次試験があります。
第3種に合格するには、工業高校の電機科を修了する程度の知識が必要です。
第2種は電気の専門学校、第1種は大学の工学部・電気科を修了する程度の知識が必要といわれています。
ですから、全く知識がない状態から試験を受験する場合は、第3種からチャレンジしましょう。
第3種に合格すれば、電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物の保安監督業務が行えます。
第三種電気主任技術者は、理論・電力・機械・法規の4科目を3年以内に合格すれば資格が取得可能です。
ですから、3年かけて試験に合格する方も珍しくありません。
試験には計算問題もたくさん出されますので、電卓の持ち込みが認められています。
合格率は第1種・第2種・第3種において数%~十数%しかなく、電気関係の資格の中では最も難易度が高いものです。
・試験の申し込み方法
電気主任技術者の試験は、電気技術者試験センターが主催しています。
こちらのホームページから電子申請で試験の申し込みが行えるので、利用してみましょう。
第3種電気主任技術者の試験は、毎年9月に行われます。
受験費用は4,850円です。試験地は全国各地で行われますので、受験票で確認してください。