NEWS賃貸オフィスの原状回復の必要性とは
賃貸オフィスの原状回復の必要性とは
前回、賃貸オフィスでは電気工事が可能なのか?についてご紹介しました。
ほとんどの事務所が賃貸オフィスを利用していると思いますが
賃貸であれば「原状回復の義務」という言葉をほとんどの方が聞いたことあると思います。
今回は、退去時に大家さんとトラブルにならないためにも
原状回復の義務について詳しく説明して行きます!
「原状回復の義務」に注意が必要!
一般的に賃貸物件だと壁や床などのキズ・汚れは退去時に原状回復させる必要があります。
では、賃貸オフィスだとどうなのでしょうか?
大掛かりな電気工事をしていると、原状回復だけで相当な手間・費用が予想できます。
▶︎借主には「原状回復の義務」がある
借主(皆さん)には電気工事により改変された賃貸物件に対して「原状回復の義務」があります。
民放545条(一項)によると「当事者の一方が解除権を行使すると、原状を回復させる義務がある」と。
つまり、賃貸オフィスにおいても借主または大家(管理会社)が契約解除を申し付けると、
原状を改変させた側(借主)が回復させなければならないことになります。
ちなみに、原状回復とは借りた段階の状態に戻すということです。
▶︎大家が考える範囲の違い
ただ、賃貸オフィスにおいて実際にどこまで原状回復させれば良いのかは難しいところです。
・大家…100%元の状態に戻してほしい
・借主…通常に使用による劣化などは関係ない
上記のように、大家(管理会社)と借主との間には原状回復の考え方に違いや齟齬があると思います。
では、大家側のように物件の劣化についても回復させる必要があるのか?
このトラブルを防ぐために「敷金・保証金」が発生しています。
一般的に敷金・保証金などは、通常の使用による劣化などを大家側の一存で修繕するために使用されます。
反対に、敷金・保証金を支払っているにも関わらず、追加でそれら補修費を請求されたなら確認した方が良いでしょう。
▶︎原状回復の基本的な考え
原状回復の基本的な考え方については、
国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を発表しています。
詳しい内容については控えますが、政府はトラブルに対して「復旧(回復)させること」というスタンスのようです。
・新設(増設)したものは取り除く
・オフィス入居前の状態に回復させる
上記のような考え方でおおよそ間違っていません。
賃貸オフィスの電気工事はできるものの、退去時には原状回復の義務がある。
回復工事にもある程度の費用がかかることを想定した上で、電気工事を行うか考えた方が良い訳です。